のりもの・交通関係

【名鉄知立駅高架化事業】“100年に1度のまちづくり”で知立が変わる!

名鉄名古屋本線と三河線が乗り入れる知立駅周辺で高架化事業が進められています。

事業の完了時期は当初の2023年度から2028年度に延び5年遅れとなりましたが、駅周辺では並行して土地区画整理事業などが行われ大きく変わろうとしています。現在の様子を取材しました。

鉄道による市街地の分断が発展の妨げに…

知立市は愛知県の西三河地方にある市で、人口は約7.2万人、面積は16.31平方キロメートルと比較的小規模な市ですが、人口密度は三河地方で最も高くなっています。

江戸時代には東海道五十三次の39番目の宿場である「池鯉鮒宿」があり、現在も国道1号や23号、155号などの幹線道路、名鉄名古屋本線や三河線が走る交通上重要な拠点となっています。

その知立市の中心駅が名鉄知立駅です。快速特急・特急を含む全列車が停車します。

知立駅は名鉄名古屋本線と三河線の接続駅となっていますが、名古屋本線が東西に、三河線が南北に走っており、鉄道による市街地の分断が中心市街地の発展の妨げになっていました。

そこで、こうした状況を改善するために行われているのが「知立駅付近連続立体交差事業」です。

事業の概要は以下のとおりです。

名称知立駅付近連続立体交差事業
事業主体愛知県
愛知県名古屋本線:約1,560m
三河線(豊田方面):約1,160m
三河線(碧南方面):約1,540m
踏切除去数10か所
総事業費約792億円
事業期間2000年(平成12年)度~2028年(令和10年)度
関連事業知立駅周辺土地区画整理事業、都市計画道路9路線、知立駅南土地区画整理事業、知立駅北地区市街地再開発事業
出典:知立駅付近連続立体交差事業の概要

全体鳥観図です。

出典:知立駅付近連続立体交差事業の概要

平面図です。

出典:知立駅付近連続立体交差事業の概要

知立駅と知立南北線(都市計画道路)の完成予想図です。

出典:知立駅付近連続立体交差事業の概要

効果完成後の知立駅の断面図です。3階構造となり1階は改札、駅業務施設及びコンコ-ス等が整備され、2階は名古屋本線、3階は三河線になります。

さらに知立駅周辺では「100年に1度のまちづくり」として高架化事業に併せて、街路事業、土地区画整理事業や市街地再開発事業などを進めており、これらの事業を一体的に実施することにより、知立駅を中心とした「魅力あるまちづくり」の実現を目指しています。

現地の様子(2022年9月)

知立駅の正面にあたるのは北口ですが、高架化工事に伴い2019年12月から仮駅舎で運用されています。コンビニが入っていますが、簡易的な造りです。

北口改札の様子。知立駅の乗降客数は名鉄名古屋本線のなかでも10指に入ります。

北口の様子。バス乗り場はありますが人はまばらです。写真右側の高層ビルは2019年に完成した地上21階建ての「エキタス知立」です。

高架は3階構造となっており、上部に三河線、下部に名古屋本線のホームが設けられます。上部の高さは約17.7メートルで、およそ5階建てのビルくらいの高さです。

駅周辺では”開かずの踏切“が多く見られ、交通渋滞の原因にもなっています。

名古屋本線側の踏切。特急停車駅ですが、待避線がなく緩急接続はできません。

三河線側の踏切。駅は頭端式になっており、山線(豊田市・猿投方面)と海線(刈谷・碧南方面)の両方面の列車が発着するため踏切の遮断時間が長くなりがちです。

三河線が左にカーブして名鉄名古屋本線をくぐり豊田市方面に向かいます。現在は草ぼうぼうの空き地が広がっていて駅近くにしてはもったいない状況ですが、この部分も区画整理事業の施行範囲に含まれていることから将来的には様変わりするものと思われます。

駅周辺には高架完成後のイメージ図が掲出されています。

土地区画整理事業が施行区域の一角では分譲マンションの建設が進んでいます。矢作地所による「バンベール知立ザ・マーク」です。鉄筋コンクリート造15階建て、総戸数124戸で2023年2月中旬に竣工予定です。1階には店舗も設けられるとのことです。

こちらは駅北西側の区画整理事業の施行区域です。今後どのように変貌するのでしょうか。

名古屋側の高架は、知立駅から北西方向に約1.5キロメートルの場所にある刈谷市一ツ木町5丁目付近からはじまります。

このほか、今回は写真に収めることができませんでしたが、三河線の山線(豊田市方面)にある三河知立駅が国道1号の東側に移設されるなど、非常に大掛かりな事業が行われています。今後も大きな変化を遂げるであろう知立駅周辺。定期的にウオッチしていきたいと思います。

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