栄地区

【悲報】名古屋栄三越の建て替え計画が凍結…

残念なニュースが入りました。

2023年7月6日の中日新聞一面に「栄・三越 建て替え凍結 19年に構想 オリエンタルビル表明」との記事が掲載されました。在名テレビ局でも報道され、Yahooニュースなどにも転載されました。

2029年に高さ180mの超高層ビルが完成する計画だったが…

2019年9月に地権者であるオリエンタルビルが、老朽化した名古屋栄三越を建て替える構想を示していました。

2029年の完成を目指し、低層階に三越を想定した商業施設、中層階に国際会議が開けるコンベンションホールやオフィス、高層階に高級ホテルが入る地上34階・地下4階建て、高さ約180メートルの超高層ビルを建設するという壮大な計画です。

完成した暁には高さ約211メートルの栄広場再開発(仮称・錦三丁目25番街区計画)や約159メートルの中日ビルと広小路通や久屋大通を隔て対峙することになり、栄で進む超高層化のまさに集大成となる計画でした。

しかし、建設資材の高騰やオフィス需要が不透明となったことからビルの建て替え計画を凍結することになってしまいました。

中日新聞が報じたところによるとオリエンタルビルは他の地権者と再開発準備組合の設立に向けて協議してきたものの上記の理由により構想通りの事業化は難しいと判断したとのことです。

老朽化が進み再開発は待ったなし、だが…

栄広場再開発(仮称・錦三丁目25番街区計画)の様子を取材しようと栄に赴きましたが、急遽三越の様子も取材しました。

あまりにも見慣れた光景ですが、実はこのビル、何度か増築され現在の姿になっています。

よく見ると耐震補強されていることもわかります。

比較的狭い範囲に3本の超高層ビルが建ち並ぶ光景は幻となってしまうのでしょうか。

最新鋭の中日ビルと比べるとどうしても古さを感じてしまいます。

ラシックがあるので名古屋栄三越が生き残っているという気もします。もしかしてラシックがなければとっくに建て替えされていたかもしれません。

キレイな店内ですが、天井の低さなどがやはり古いビルであることを感じさせてしまいます。

マンションのモデルルーム(PROUD LOUNGE NAGOYA)を誘致するなど百貨店という業態にとらわれない取り組みが見られます。

屋上にある、最古の観覧車とやらを見に行こうと思ったのですが、どうやっていくかわからず、ビアガーデンのお金を払わされたらイヤなのでやめておきました。

凍結だが再開発は進める。となると規模縮小か?

オリエンタルビル社長は、「別の形でまちのランドマークとなるように、近い将来の再開発に向け検討を進めている」とし、再開発自体を中止したわけではないと述べているそうです。

中日ビルや栄広場再開発などは東京の資本やノウハウを受け入れたことで計画が順調に進んでいます。一方、今回のオリエンタルビルによる名古屋栄三越の建て替え計画や興和の再開発など、地元資本主体だと慎重すぎるのか、遅々として計画が進まない印象があります。

凍結というと計画自体なくなったようにも思われますが、再開発自体を中止したわけではないとのことなので、どこかのタイミングで新たな計画が公表されることになりそうです。

ただ、オリエンタルビル社長の言にある“別の形”というのが気になります。そのままとらえるのであれば、規模の縮小を示唆しているに他ならないからです。

しかし、唯一無二の栄の一等地です。個人的には東京の資本やノウハウを受け入れることも視野に入れ、当初の計画に近い規模を実現してほしいと思うのですが、どうなるのでしょうか。

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