11月21日の中部経済新聞(電子版)で「名鉄、名駅で仮設バス停検討 バスターミナルビル解体で 地権者らと協議 26年にも」という記事が配信されました。
記事では、名古屋鉄道(名鉄)が、名鉄名古屋駅再開発を見据え、名駅周辺の複数の箇所で仮設バス停の設置を準備しており2026年春以降に設置する方向で検討していること、名鉄バスセンターなどが入る名鉄バスターミナルビルは再開発事業で将来解体される見通しであることが報じられています。
また、11月21日には同ビルに入っている名鉄の本社事務所を近くのエニシオ名駅に移転することが公表されており、名鉄名古屋駅再開発の事業開始に向けて水面下で着々と準備が進められていることが伺えます。
現在の名鉄バスターミナルビル。1967年に竣工した日本初の本格的なバスターミナルを併設したビルです。東宮御所や帝国劇場の設計で知られる谷口吉郎という人の設計です。
低層階は名鉄メンズ館などの商業施設のほか、3・4階が名鉄バスセンターになっています。名鉄の本社は7階に入っています。また、ここには表示されていませんが、11階から18階は名鉄グランドホテルが入っています。
こちらは名鉄の本社が移転する「エニシオ名駅」。開発には名鉄も絡んでいます。
名鉄バスセンターの4階部分。この階からは長島温泉など近距離の高速バスや貸切バスが発着します。3階は一般路線と長距離の高速バスが発着しています。
下広井町の交差点からバスセンターに出入りする進入路。名鉄スカイパーキングが併設されているため一般車も通行することができます。再開発時にこの進入路の扱いがどうなるのかも気になるところです。
進入路が伸び下広井町側から出入りすることにより笹島交差点の混雑を避けることができます。ちなみに進入路の入口に建っている門のようなビルの用途がいまいちわかりません。
レジャックもほぼ解体されたようです。この場所がバスセンターの移転先になりそうな感じもしますが、笹島交差点に面しておりバスの出入りが大変そうなのと、仮設バス停は複数個所に設けられると報じられていることから、この場所になる可能性は低そうです。
取材した日では、ナナちゃんはSTATION Aiの広報活動にいそしんでおられました。ビル解体時のナナちゃんの行方も気になるところです。
リニア中央新幹線の開業が見通せないなか、名駅周辺の再開発もなかなか先が見えません。折しも先日の名古屋市長選挙では前市長の路線を継承すると訴えた候補が当選し、市長に就任しました。
東京や大阪、福岡などと比べると名古屋の都市機能の更新はやや停滞している感があります。名駅周辺の再開発は今後の名古屋の発展の核となるものです。新市長には強いリーダーシップでまちづくりの先導を担ってほしいと思います。