丸の内・三の丸地区

【ザ・ファインタワー久屋大通】工事が本格着工、タワークレーンも出現!

京阪電鉄不動産などが久屋大通駅近くの桜通沿いで建設を進める「ザ・ファインタワー久屋大通」ですが、工事が本格化、1階部分の型枠工事が進捗中でタワークレーンも登場し、2023年12月の竣工に向けて工事が進められます。

「ザ・ファインタワー久屋大通」の概要

「ザ・ファインタワー久屋大通」は、朝日丸の内ビルというオフィスビルの跡地に建設されています。事業者は京阪電鉄不動産、名鉄不動産、セキスイハイム東海の3社です。

ザ・ファインタワーという名称は、京阪電鉄不動産が手掛けるタワーマンションに用いられており、同社の本拠地である大阪地区では、事業中のものだけでも「ザ・ファインタワー大阪肥後橋」(大阪市西区肥後橋、地上34階建・197戸)、「ザ・ファインタワーウエストコースト」(大阪市港区弁天、地上29階建・199戸)、「ザ・ファインタワー大手前」(大阪市中央区谷町、地上42階地下1階建・241戸)と複数あり、今回の久屋大通が名古屋初進出となります。

なお、京阪電鉄不動産は千種区今池の「新今池ビル跡地」を事業用地として取得しており、今後セキスイハイム東海とともに事業を行うようです。近い将来「ザ・ファインタワー今池」の建設計画が公表される可能性もありそうです。

「ザ・ファインタワー久屋大通」の立地は?

「ザ・ファインタワー久屋大通」は地下鉄桜通線・名城線「久屋大通」駅の1番出口から徒歩2分と極めて利便性の高い立地に建設されます。

久屋大通公園に設けられた商業施設「RAYARD Hisaya-odori Park」にも近く、休日は散歩やショッピングを楽しめそうです。日々の食料品の買い物についてもセントラルパークの地下に「カネ井青果」という八百屋ができましたし、このマンションを購入する層であればデパ地下も気軽に利用するでしょうからさほど困ることはないでしょう。

また、「ザ・ファインタワー久屋大通」は評判が高いことで名古屋随一の名城小学校の校区に属しており、そういったことも子育て世代を中心とした富裕なファミリー層の支持を集めそうです。

「ザ・ファインタワー久屋大通」の物件概要

「ザ・ファインタワー久屋大通」の物件概要は以下のとおりです。

所在地名古屋市中区丸の内3丁目2109番1
交通名古屋市営地下鉄桜通線・名城線「久屋大通」駅1番出口徒歩2分、名古屋市営地下鉄東山線・名城線「栄」駅徒歩7分
敷地面積1,557.03㎡
建築面積1,047.23㎡
建築延床面積16,986.80㎡
高さ84.65m
構造・規模鉄筋コンクリート造、地上25階建
総戸数163戸(募集対象外住戸25戸含む)
竣工予定2023年12月
入居予定時期2024年3月
事業主京阪電鉄不動産、名鉄不動産、セキスイハイム東海
施工佐藤工業名古屋支店

現地の状況(2022年2月)

敷地南東側からの様子です。タワークレーンが設置されています。

南側からの様子。

桜通に架かる呉服町歩道橋からの様子。奥に見える高いビルは「中外東京海上ビルディング」で1階にはアウトドアウェアであるパタゴニアの店舗が入っていたり、上層階にはZIP-FMが入っていたりします。高さは78.8メートルですので「ザ・ファインタワー久屋大通」が高さでは若干上回ることになります。

北西側からの様子です。風俗店が立地していますが都心部なのでご愛嬌といったところでしょう。

3階建の立派なモデルルームが建設地のすぐ北側にあります。

1階部分の型枠工事が進捗中です。1階はエントランスが設けられるので階高がやや高くなっているものと思われます。

地下鉄などでも広告をよく見かけるようになりました。工事の進捗ともに認知度も高まっていきそうです。

桜通沿いの高層建築物はオフィスビルやビジネスホテルからタワーマンションへと変遷

2008年に起こったリーマンショック前後のいわゆるファンドバブルといわれる時期に桜通沿いでは、投資資金の流入により名古屋錦フロントタワーやHF桜通ビルディングビルなど高層オフィスビルの供給が相次ぎました。その後、2010年代後半から2020年にかけてビジネスホテルの建設が相次ぎ、桜通沿いでも西鉄ホテルクルーム名古屋やホテル京阪名古屋などが開業しました。しかし、名古屋市中心部でビジネスホテルの過多感が出てきていたところにコロナ禍が襲いかかりビジネスホテルの供給ラッシュは潰えました。

桜通の後背地である丸の内地区や錦地区(3丁目を除く)は、近年、空地や古い事務所ビルなどがオープンハウスやプレサンスコーポレーションに代表されるマンションデベロッパーの草刈り場になっており、15階建程度のマンションが続々と建設されています。

今回、大通である桜通沿いの中心部においてオフィスビルでもビジネスホテルでもないタワーマンションが建設されることになったのは、大げさにいえば時代のひとつの転換点といえ、マンションデベロッパーの意識変革が起こっているということもいえそうです。

-丸の内・三の丸地区