丸の内・三の丸地区

【中区丸の内】名銀協会館が売却へ!隣には広大な更地が

2022年12月31日の中日新聞で名古屋市中区丸の内にある名古屋銀行協会会館(名銀協会館)売却方針であることが報じられました。

この名古屋銀行協会が建つ土地の東隣には産業貿易館西館跡の広大な更地が広がっています。もし2つの土地が一体化されれば丸の内エリアに希少な開発用地が出現することになります

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手形交換所の廃止に伴い会館売却か

名銀協会館を所有する名古屋銀行協会は三菱UFJ銀行や中京銀行など、愛知県内に本店や支店などの営業拠点を置く銀行で構成される一般社団法人です。

同協会は手形や小切手の交換を行う手形交換所を名銀協会館で運営していましたが、2022年11月に全国銀行協会が運営する電子交換所に業務が移管されたことにより交換所は廃止されました。

中日新聞が名銀協会館を売却する方針であると報じたのは2022年の大みそかですが、名古屋銀行協会のウェブサイトでは12月1日付で売却方針を決定したことが公表されています。

内容は以下のとおりです。

売却時期は2024年(令和6年)3月末

売却にあわせ協会の事務所も移転

売却の内容と事務所の移転先については詳細決定後あらためて公表予定

気になるのは土地の上に建っている立派な建物の行方です。

建物は1985年に建築され、地上6階・地下1階建て、延床面積は約1.1万平方メートルです。会議室やホール、レストラン(ホテルオークラレストラン)を備えた重厚なつくりとなっています。

売却の方法ですが、なかなか売りに出されることのない希少な立地なので、入札形式になる可能性が高いのではないでしょうか

そうなると札を入れる買い手は、①建物をそのまま使い続ける②建物を解体して更地にしたうえで別の建物を建てる、の主に2パターンになるのではないでしょうか。

建物自体は耐用年数もまだまだありそうですし、解体するにしても莫大なコストがかかりそうですが、会館という特殊な用途ということもあり、建物を残すにしてもどのように利用するのかは難しそうです。

また、名銀協会館の東隣に産業貿易館西館跡の広大な更地が広がっています。こちらの所有者はおそらく愛知県と思われますが、2つの土地が一体化すれば約6,000平方メートル(web地図による概測)となり、都心部で希少な開発用地となります。

ただ、産業貿易館西館跡の土地は払い下げられる可能性は低いでしょうから、一体化することは前提とせず、名銀協会館は独自に売却される可能性のほうが高そうです。

現地の様子(2023年1月)

北西側からの様子。外堀通の上には名古屋高速都心環状線の高架があります。

築40年近く経つビルですが、重厚な色合いで古さを感じさせません。

1階の一部はピロティ状になっており車寄せが設けられています。奥は平面の駐車場になっています。

名銀協会館の東隣は産業貿易館西館跡地です。

外堀通と本町通の南西角という立地はなかなか希少です。もし2つの土地が一体化されるとかなり大きな建物を建てられそうです。

産業貿易館西館の解体工事は2022年10月くらいまで行われていました。まもなくコインパーキングとして稼働し、当面は暫定利用されるようです。手書きの「調整中」の文字がなんとも…。

丸の内地区ではオープンハウスやプレサンスを中心に15階建て程度の分譲マンションが雨後の筍に増えています。写真は三交不動産が建設している「プレイズ名古屋丸の内」(鉄筋コンクリート造15階建)です。

当ブログで何度か取り上げているリニア中央新幹線の名城変電所もほぼ完成したようです。

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売却先に要注目

売却の内容については今後公表されるとのことですが、売却先がマンションデベロッパーなのか公的機関などなのか、はたまた全く別の法人などなのか、どこになるのかによって建物の行方も含め、どのような方向性になるのかが明らかになりそうです。

産業貿易館西館跡地利用の方向性とあわせ、今後に要注目です。

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