跡地利用がどうなるのか注目されていた名鉄神宮前駅西口(西街区)について方向性が明らかになりました!
名古屋鉄道(名鉄)は、2023年8月29日、2024年秋を目標に神宮前駅西街区の再開発を行うことを明らかにしました。
第1期再開発として、木造平屋建ての建物3棟が建設され飲食店など15店舗程度を誘致します。
神宮前駅西街区第1期再開発計画の概要
今回の神宮前駅西街区の再開発は、名鉄の中期経営計画「Turn-Over2023 ~反転攻勢に向けて~」(2021~2023 年度)の重点テーマに掲げる「グループ一体となった沿線・地域の活性化」の一環として行われます。
このなかで神宮前駅西街区については、“年間700万人以上が訪れる「熱田神宮」に面する立地を活かし、『おとなの行きたいまち』をコンセプトに開発を進める”としています。
すでに同駅東口(東街区)では、複合施設(商業施設「ミュープラット神宮前」と賃貸住宅「メリブ神宮前」)を2021年7月に開業させており、西口(西街区)では「パレマルシェ」などが入っていた駅ビルの解体が進められていたことから跡地利用がどうなるかが焦点となっていました。
公表された第1期再開発計画の概要によると愛知県産の木材を使用した木造平屋建ての建物が3棟建設され、日本の伝統的な木造建物の要素を取り入れた特徴的な外観の建物に5~100坪まで大小さまざまな区画が整備されます。
5~10坪程度の小さな店舗が軒を並べるエリアが設けられるほか、敷地内には複数のワゴンショップやキッチンカーなども誘致し、にぎわいを創出する計画です。
施設の概要は以下のとおりです。
所在地 | 名古屋市熱田区神宮3丁目608ほか |
敷地面積 | 約7,000㎡ |
構造規模 | 木造平家建3棟 |
延床面積 | 約1,100㎡ |
用途 | 商業施設(3棟合計15店舗程度) |
着工 | 2023年9月予定 |
開業 | 2024年秋ごろより順次開業予定 |
その他 | 立体駐車場は本開発対象外 |
現地の様子(2023年8月29日)
この日の中日新聞朝刊1面トップで神宮前駅西口の商業施設開発が報じられ、時間があったことから現地の様子を取材してきました。
北西側からの様子。車止めの部分はそのまま活用され、白い仮囲いの奥に木造商業施設が建設されます。
写真中央より左側の建物が駅舎になるようです。この建物ですが、跨線橋や駅施設の関係から以前の建物の一部分が残されてそのまま利用されるものと思われます。
ちなみにパースにはその駅舎が描き入れられていますが、デザイン的にもう少しなんとかならないのかと思ってしまいます…。
南西側からの様子。伐採されずに残った木ですが、おそらくそのまま残されるようです(パースをよく見るとそれらしき木が描き入れられています)。
白い仮囲いはそのまま南側に延びています。
さらにその南側には名鉄協商の駐車場があります。「立体駐車場は本開発対象外」とされた駐車場で、次期開発対象エリアとされています。宿泊施設にもってこいの土地だと思うのですがどうでしょうか?
待たれる神宮前商店街と熱田区役所南側更地の再開発
今回、名鉄は“名古屋市が熱田神宮周辺エリア全体で目指す「まちづくり」と「観光」の総合的な推進の一端を担うべく、商業施設の開発を実施”し、さらに“今後、さらなる熱田神宮周辺エリアの活性化に向けて、当社が保有する本件南側のエリアの活用および本件北側の自治体と連携した開発について、引き続き検討”するとしています。
そこで次の焦点となるのがシャッター通りとなっている神宮前商店街と再開発の失敗により長年放置されている熱田区役所南側の更地です。
関連記事
今回あらためて歩いてみましたが、全く動きがありませんでした。
名古屋観光におけるキラーコンテンツである熱田神宮を擁しながらいまいち門前町としての“にぎわい”にとぼしい神宮前エリア。今回の名鉄の取り組みを起爆剤として、名古屋観光の目玉となるようなエリアに発展していくことを願わずにはいられません。
なお、JR熱田駅東側のMTG社の土地も確認しましたが、前回の取材時にあったボーリングのやぐらは撤去され、こちらも動きがないままでした。
前回記事