名古屋市中区新栄町2丁目で第一生命保険、鹿島建設、ノリタケカンパニーリミテドの3社が共同で計画するオフィスビルについて、現地に「建築計画の概要」が掲出されました。新しく建設されるビルは地上19階・地下1階建て、高さは99.90メートルで2023年6月に着工予定です。
前回の取材が4月でしたので約3か月ぶりの取材となります。
前回記事
計画名は「(仮称)S2計画」
再開発の名称は所在する新栄町2丁目から採ったのか「(仮称)S2計画」となりました。
「(仮称)S2計画」の予定地には、第一生命が保有する「栄第一生命ビルディング」、鹿島の中部支店、ノリタケが保有する「ノリタケ栄ビル」の3棟が建っています。いずれのビルも築年数が経過していたことから、今後の不動産の有効活用を考えるなかで、3社の方向性が一致し、3棟まとめて建替えとなったようです。いずれのビルも解体に向けた準備が進められています。
3棟のビルを取り壊し、敷地を一体化することにより、名古屋のメインストリートである錦通と広小路通に挟まれた約3,400平方メートルの土地が出現、そこに延べ床面積約40,000平方メートル、地上19階・地下1階建てのオフィスビルが建設されます。
再開発により建設されるビルの概要は以下のとおりです。
名称 | (仮称)S2計画 |
敷地の地名地番 | 名古屋市中区新栄町2丁目1番、2番、13番、14番、15番 |
用途 | 事務所、店舗、自動車車庫 |
構造 | 鉄骨造、一部鉄骨鉄筋コンクリート造 |
高さ | 99.90m |
階数・棟数 | 地上19階 地下1階 2棟 |
敷地面積 | 3,418.76㎡ |
建築面積 | 2,265.60㎡ |
延べ面積 | 40,173.01㎡ |
工事着手予定時期 | 2023年6月15日頃 |
建築主 | 第一生命保険、鹿島建設、ノリタケカンパニーリミテド |
設計者 | 鹿島建設中部支店一級建築士事務所 |
工事施工者 | 鹿島建設中部支店 |
棟数は2棟とありますが、ビル本体とは別に立体駐車場が設けられるものと思われます。
地図です。
現地の様子(2022年7月)
建築計画の概要です。2022年7月4日に掲出されました。
北西側、武平通をまたぐ陸橋から見た様子です。手前が「ノリタケ栄ビル」、中央が「鹿島建設中部支店」、いちばん奥が「栄第一生命ビルディング」です。ビルの規模の違いからか奥の2棟はすでに防音パネルで覆われていて先行して解体の準備が進んでいるようです。
北東側からの様子です。数年後には「栄広場再開発(仮称・錦三丁目25番街区計画)」により建設される超高層ビルが写真奥の部分の空を覆います。
オアシス21からの様子。右奥に建設中の中日ビルが見えます。新ビルは高さがほぼ100メートルなのでかなり存在感のあるビルになりそうです。
広小路通側からの様子です。防音パネルで完全に覆われている「栄第一生命ビルディング」ですが、閉館前は1階店舗テナントとしてスーツ量販店やファミリーマート、マクドナルドなどが入居していました。新ビルにはどのようなテナントが入るのでしょうか。
鹿島の中部支店です。現在はアスベストの除去作業が行われているものと思われます。
取材したのは日曜日で全休日でしたので現場付近は静かなものでした。今後、周辺では中日ビルに続き、「栄広場再開発(仮称・錦三丁目25番街区計画)」や「(仮称)S2計画」の槌音が響くことになりそうです。