名古屋市中区丸の内の名古屋高速環状線の高架下、外堀通と本町通が交わる「本町橋」交差点の南東側で進められているリニア中央新幹線の名城変電所。一部、工事用のシートが外され外壁があらわになっていますが、ぱっと見だと変電所とは思えない外観です。
前回の取材は2022年5月下旬でしたので約4か月ぶりの取材となります。
前回記事
リニア中央新幹線名城変電所の概要
リニア中央新幹線名城変電所は運行に必要な変電機器や信号通信機器等が収めた施設で、地上4階・地下2階、延床面積20,000平方メートルの規模で、地下の構造体部分は鉄骨鉄筋コンクリート造、地上部分は鉄骨造となっています。
名城変電所で変圧された電気は内径約3メートルのトンネルである“電気洞道(でんきとうどう)”を通り400メートルほど北側に設置される名城非常口を経て地下に敷設されるリニア中央新幹線の本線に流されます。地味ですが、リニア中央新幹線の運行には欠かせない重要な施設です。
リニア中央新幹線名城変電所の工事の概要は以下のとおりです。
工事名称 | 中央新幹線名城変電所ほか新設 |
工事場所 | 名古屋市中区丸の内付近 |
工事契約期間 | 2018年9月10日~2022年9月10日 |
工事概要 | 変電所 鉄骨造一部鉄骨鉄筋コンクリート造、地上4階・地下2階建 延床面積 約20,000㎡ 高さ約35m 電気洞道 内径 約3.0m 延長 約400m |
工事契約期間がすでに満了していますが、遅れているのか工事は現在も進められています。
現地の様子(2022年10月)
本町橋の交差点からの様子。名古屋高速都心環状線を走っていてもよく目立ちます。
西隣の産業貿易館西館はまだ動きがありません。
前回の取材時と比べるとタワークレーンは撤去され、クローラークレーン1基のみ稼働しています。
コンクリートポンプ車が生コンクリートを流し込んでいます。
機器類の搬入スペースと思われるテラス状の箇所が3箇所ほど口を開けています(写真右側)。
南西側の様子。まだバリバリ工事中という感じですが…
北東側から見ると工事シートが取り外され外観があらわになっています。白や薄いグレーを基調とした明るい色合いが採り入れられています。
東側に建つゆうちょ銀行の名古屋貯金事務センターの色合いに似せてあるようにも思われます。隣り合っていても違和感がありません。
こちらはリニア中央新幹線の本線上に設けられる名城非常口。名城変電所からこの場所まで電気洞道で電気が通されます。また、本線のトンネル工事ではこの巨大な穴からシールドマシンの出し入れがなされます。
リニア中央新幹線の「名城変電所」から北東側に直線距離で約1キロメートルの大津通沿いで建設中の「名城変電所」です。同じ名称ですが、こちらは名古屋市交通局が建設しているものです。 旧名城工場の跡地の一部に設けられるもので、大津通に面する側は民間活用が計画されているとのことです。