JR岐阜駅北口正面で、高さ約130メートルのツインタワーの建設計画が進んでいることが2月16日付の中日新聞のスクープで明らかになりました。
同紙によると、野村不動産や積水ハウスが参画し、高さ約130メートル、30階建以上の統一性を持った超高層ビルが2棟建設され、1~4階部分は商業施設やオフィス、5階以上は分譲マンションが入る複合ビルになるとのことです。
JR岐阜駅前では再開発事業によりすでに「岐阜シティ・タワー43」や「岐阜スカイウイング37」など複数のタワーマンションが建設されています。今後、2棟のツインタワーが加わることによりJR岐阜駅前は東海地方でも有数のタワーマンション街として変貌を遂げることになりそうです。
現地の状況も取材してきましたので現在の状況をお伝えするとともに今後どうなっていくのか考えてみたいと思います。
なお、記事が長くなりましたので2回にわけて掲載したいと思います。今回は1回目です。
「岐阜都市計画第一種市街地再開発事業」として実施
今回の計画が進むのは、JR岐阜駅北口正面の金華橋通りをはさんで東西に分かれる2地区です。
いずれの地区も戦後、岐阜市の基幹産業であったアパレル製品を扱う問屋などが集積していましたが、中国をはじめとした輸入製品の増加やユニクロに代表されるファストファッションの隆盛などによりアパレル産業は衰退、老朽化した雑居ビルやシャッター街が目立つ状況となり、再開発が進んだ周辺地区から取り残された状況となっていました。
そこで地権者により再開発準備組合が結成され、第一種市街地再開発事業として2021年3月に都市計画決定の告示が行われ事業計画が進められています。
再開発計画の概要
今回の再開発事業は「岐阜駅北中央東地区」と「岐阜駅北中央西地区」という2つの再開発組合により施行されます。
区域図です。西地区のほうがやや面積が広くなるとともに再開発地区の北側に幅員6メートルの道路が新設されます。
建築物に関するルールとして区域面積や敷地面積とともに用途・整備計画が示されています。
事業計画の正式な公表は3月か
東西両組合とも「事業参加者の決定及び公表は、令和4年3月頃を予定しています」としており、このタイミングでパースなども明らかにされる可能性があります。
ラグジュアリーホテルの進出可能性は?
再開発事業の事業参加者の募集条項では「ハイクラスのホテル等、岐阜都市圏の玄関口としての魅力が向上し集客力が期待される施設が誘導されることが望ましい」とされており、行政の説明資料でも「国際級・全国レベルの会議への参加者への需要に応える広さの客室やサービスを備えたグレードの高いホテルの導入が図られる場合などは、容積率緩和を検討することとする」と記載されており、いわゆるラグジュアリーホテルの誘致を目論んでいることがわかります。
しかし、中日新聞のスクープにはラグジュアリーホテルの進出といった内容はなく、今回の事業計画には含まれていないようです。
個人的には、ラグジュアリーホテルを誘致するにしても駅前ではなく、風光明媚で国際会議場もある長良川周辺のほうが相応しいように思います。
今回の記事はここまでです。次回に続きます。