栄地区

【中日ビル】現在の建設状況・2022年5月 高さ100メートルに到達?

名古屋市中区栄4丁目で2023年7月末の完成を目指し建設が進められている中日ビル。その成長スピードは速く、日に日に迫力を増しています。2022年5月時点で鉄骨の躯体は20階程度まで組み上げられ、高さは100メートルに到達したとみられます。

「中日ビル」の概要

現在建設中の土地に以前建っていた(旧)「中日ビル」は正式名称を「中部日本ビルディング」といい、「中日ビル」は愛称でした。現在建築中の新ビルの正式名称は「中日ビル」であり、旧ビルの愛称が新ビルの正式名称として引き継がれることになりました。

その(旧)「中日ビル」は、名古屋・栄のランドマークとして、1966年(昭和41年)に開業、地下鉄栄駅に直結した抜群の利便性と、劇場、文化センター、飲食店、ショッピング街、催事場・宴会場、全国物産観光センターなどを持つ多目的なビルとして多くの人々に愛されてきましたが、新ビルへの建替えのため、惜しまれつつ2019年3月末に閉館しました。

出典:中部日本ビルディング株式会社

その後、2019年4月から解体が行われ、2020年2月に新ビルの建設工事が着工されました。

中日ビルの事業主体は?

中日ビルの土地は中日新聞社が所有しています。新ビルの事業主体は中日新聞社の100%子会社である中部日本ビルディングです。

中日新聞社は、「栄広場再開発・(仮称)錦三丁目25番街区計画」の事業グループにも名を連ねており、栄地区の再開発に地元企業としてコミットしていることがわかります。

中日ビルのフロア構成は?

旧ビルは、劇場をはじめとしてさまざまな用途のごちゃまぜ感がありましたが、新ビルも多彩な用途となる計画です。

ただ、旧ビルにあった中日劇場クラスの劇場は新ビルでは設けられず、600席の多目的型のホールに留まる一方、旧ビルにはなかったホテル(ロイヤルパークホテルズ)が新ビルでは設けられます。

出典:(仮称)新中日ビル新築工事着工について ※クリックで拡大します

フロア構成の断面図です。地下4・5階にDHCとあるのはDistrict Heating and Coolingの略で地域冷暖房施設の設備が設けられます。

地下2・3階は駐車場で総収容台数は214台、うち店舗用は92台です。

地下1階から3階は物販・小売店舗を主体とした商業施設、4・5階は集客・来店型のオフィス、6階は多目的ホール、7階には飲食店舗や屋上広場が設けられます。ここまでが低層部としてフロア面積の広い基壇部となっており旧ビルを模した造りになっています。

8階に機械室が設けられ、9階から22階がオフィス、23階にも機械室が設けられ、24階から32階がホテル、33階が設備スペースとなります。

中日ビルの概要は以下のとおりです。鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造)、地下5階地上33階建て、高さ158.877メートルのビルが建設されます。

名称中日ビル
敷地の地名地番名古屋市中区栄4丁目101番ほか
用途事務所、ホテル、店舗、駐車場
構造鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造
高さ158.877m
階数・棟数地上33階 地下5階 1棟
敷地面積6,862.35㎡
建築面積5,952.71㎡
延べ面積117,267.00㎡
建築主中部日本ビルディング
設計者・工事施工者竹中工務店
プロジェクトマネジメント支援三菱地所
コンストラクションマネジメント三菱地所設計
出典:(仮称)新中日ビル新築工事着工について

北西側からのパースです。当初7階部分に旧ビルにもあった回転式の展望レストランが再現される計画がありましたが、変更され展望スペースが設けられます。

出典:(仮称)新中日ビル新築工事着工について

南西側からのパースです。

現地の様子(2022年5月)

ラシックから望む中日ビル。黒基調の外壁に白い格子状のファサードは今までの名古屋の超高層ビルにはなかったもので目新しさを感じます。

白い格子状の部分のアップです。

北西側からの様子。取材日(2022年5月11日)では20階部分まで到達しているようです。

出典:中日ビル建て替えの基本計画について

別バージョンの断面図では高さの表示が示されています。20階部分で高さが100メートルとありますので、おそらく100メートルに到達したものと思われます。

北西角の部分は荷上げのための重機が設置されており、スペースが空けられています。最終的にはこの部分も鉄骨が組まれることになります。

ミツコシマエヒロバスからの様子。久屋大通公園を挟んで建つ名古屋三越も建替え計画があり、将来的には超高層ビルが対峙することになります。

反対側にまわります。南東側からの様子。中区役所ビルの高さをすでに上回っています。

東側低層部の外壁はほぼ完成しています。

南側からの様子。こちら側はカーテンウォールの取り付けはこれからです。

地下1階の地下街と接続する部分です。地下街からの地上出口にはエスカレーターが設置されていないので、旧ビルがあったころはわざわざビル内のエスカレーターで地上に登っていました。そういった意味でも早く新ビルが開業してほしいです 笑

栄中心部に2棟の超高層ビル時代がまもなく到来!

順調に成長を続ける中日ビル。まもなく中層部のオフィス部分の躯体が完成し、最上部のホテル部分の鉄骨建方に進んでいくものと思われます。

7月には「栄広場再開発・(仮称)錦三丁目25番街区計画」も着工されます。ぐんぐん伸びる中日ビルを追いかける形で伸びていくのではないでしょうか。 栄の街歩きがますます楽しみになりそうです。

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