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【清水口・美宝堂跡地】賃貸マンション建設へ!

上の写真は何の変哲もない工事現場に見えますが、東海三県居住者であれば知らぬ者はいないであろうローカルCMでおなじみだったあのお店の跡地といえば「あ~」となるのではないでしょうか。

ローカルCMで有名だったが2013年に経営破綻…

そのお店とは「美宝堂」です。

CMに登場する社長の「名古屋・清水口の美宝堂へどうぞ~」というフレーズを覚えている方も多いのではないでしょうか。

「清水口」という場所、名古屋の官庁街にも近く、周辺には白壁や橦木町、主税町といった名古屋有数のお屋敷街はあるものの、名古屋市内で決してメジャーな地名とはいえません。しかし、例えば岐阜の高山や三重の尾鷲に住んでいて、名古屋にほとんど縁がない方でも「清水口」という地名を知っている人は多そうです。「清水口」という地名を有名にしたのは、間違いなくこのCMの功績?ということができるかもしれません。

このCMですが、途中からは社長の孫が登場するようになり、末期には息子である専務も登場するようになりましたが、リーマンショックにより売り上げが低迷し、その専務が投資詐欺に手を染め逮捕されてしまいます。

そういったこともあり美宝堂は2013年1月、名古屋地方裁判所から破産手続きの開始決定を受け経営破綻してしまいます。

美宝堂からケイアンドエスジャパンの手に渡るが…

その後、美宝堂の土地と建物は「ケイアンドエスジャパン」という注文住宅の建築を行う不動産会社の手に渡り、改装されたうえで住宅のショールームとして営業していましたが、同社の経営も思わしくなかったようで、さらに別の不動産会社が取得、2018年には建物が取り壊れコインパーキングになりました。

現地のコインパーキングにはしばらくの間、「管理地、敷地面積:325.39㎡(98.43坪)、問い合せ先:株式会社KTキャピタル」と書いた看板が掲出されていました。

このKTキャピタルという会社ですが、愛知県を中心に住宅分譲を幅広く手掛ける「玉善」という不動産会社の関連会社で収益不動産への投資や開発を行う会社のようです。

KTキャピタルはおそらく転売を狙っていたのでしょうが、思ったような値段で売れなかったため、いつまでも更地で放っておくのももったいないため自社で開発することにしたのかもしれません。

確かにわかりやすい立地だが…

あらためて立地を確認してみましょう。

国道41号(空港線)と出来町通が交差する「清水口」交差点の南東角地にあり、アドレスも「東区白壁4丁目」と申し分ありません。しかし、建物が建っていたころはあまりわからなかったのですが、更地になってみると、角地であるがゆえにかなり三角形の土地で使い勝手が悪そうです。

また、良くも悪くもあの「美宝堂」の跡地ということもあり買い手が付きにくかったのかもしれません。

建築計画の概要は撤去されてしまっていたため、どの程度の建物が建つのかは不明ですが、10階建て程度の単身者向けの賃貸マンションのような気がします。目の前が基幹バスの「清水口」停留所であり、栄や名駅へのバスが頻繁に運行されていて利便性は良好です。

あの美宝堂跡地に賃貸マンション…。なんだか落ち着くところへ落ち着いてしまったような気がするのは私だけでしょうか。

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