名古屋市中村区の三菱重工岩塚工場跡地で建設が進められている巨大物流施設「ロジポート名古屋」。躯体は最上部に達し巨大な箱のような外観が姿を現しています。
前回の取材が2022年9月でしたので約5か月ぶりの取材です。今年7月末の竣工を目指し工事は順調に進捗しているようです。現在の状況をお伝えします。
前回記事
ロジポート名古屋の概要
「ロジポート名古屋」は名古屋駅から南西方向に約4.8kmの名古屋都心部に近接する中村区岩塚町で建設が進められています。この場所には、航空機用エンジンの鋳鍛造部品などの産業用機械を製造していた三菱重工の岩塚工場がありましたが、研究開発などの一部の機能を残し別工場に移管されたことにより閉鎖され、2021年に解体されています。
名古屋高速5号万場線「烏森IC」から約2.2km、地下鉄東山線・JR関西本線・近鉄名古屋線の3線が乗り入れる「八田」駅から徒歩8分にあります。
規模についてみると敷地面積は約15.7万平方メートル、延床面積は35.5万平方メートルで4階建ての複数のテナントが入居するマルチテナント型の物流施設となります。大都市の中心部に近いエリアにこれだけの規模の物流施設が建設されるのは珍しいケースといえます。 事業主体は、ラサール不動産投資顧問、東急不動産、NIPPOの3社が共同で出資する特定目的会社(SPC)です。
施設概要は以下のとおりです。
施 設 名 | ロジポート名古屋 |
所 在 地 | 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1他(地番) |
敷 地 面 積 | 157,042.27㎡ (約47,505坪) |
延 床 面 積 | 355,109.45㎡ (約107,420坪) |
構 造 | 鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造、地上 4階建、制震構造 |
用 途 | マルチテナント型物流施設 |
着 工 | 2022年 2 月 1 日 |
竣 工 | 2023年 7 月31 日(予定) |
設計監理監修 | 株式会社日立建設設計 |
設 計 施 工 | 清水建設株式会社 |
施 主 | 名古屋プロパティー特定目的会社 |
現地の様子(2023年2月)
JR関西本線八田駅のホームからの様子。施設までは徒歩8分です。通勤にも便利な立地で人材募集にもアドバンテージがありそうです。
南西側からの様子。南側の部分は外壁パネルの取り付けはこれからです。
こちら側はかなり外壁の取り付けが進んでいます。ロジポートはラサールのマルチテナント型物流施設として関東や関西と中心に展開されており、いずれも白地に紺色のアクセントという意匠になっています。
工事用リフトも横広のものが使われています。鉄骨が出っ張っている部分は通路が設けられるものと思われます。
コンクリートミキサー車がひっきりなしに出入りしています。
第1ゲート付近の様子。ここがメインの出入口になるのでしょうか。
ゲートが開いていたので内部の様子も伺うことができました。
下側のパースはこの角度から描かれたのですね。
北側からの様子。こちら側に出入口ができるのかどうかよくわかりません。
南東側からの様子。巨大なランプウェイが構築されています。
ランプウェイにより大型トラックが直接上層階に乗り入れられるようになっています。
今回、八田駅から歩いて敷地を一周しました。なかなかの歩行距離でした。施設の外周部にランニングコースでも設けてもらえれば近隣住民に歓迎されるかもしれませんが、トラックが頻繁に出入りする施設という性格上難しいですよね。
躯体・内装・外装・外構とさまざまな部分の工事が同時並行で進められています。引き続き動きを追っていきたいと思います。