名鉄神宮前駅から名古屋本線を豊橋方面へ1駅目の堀田（ほりた）駅。名古屋市瑞穂区新開町に所在する駅で、急行停車駅です。
この名鉄堀田駅に直結する公団住宅「堀田市街地住宅1号棟」の低層階にあったスーパーマーケット「パレマルシェ堀田店」が2022年8月20日に閉店しました。同駅高架下にあった店舗も先行して2022年3月末までに閉店しており再開発が取りざたされています。
現地の状況を取材しましたのでお伝えします。
堀田団地は団地再生事業等着手団地に選定されたが…
名鉄堀田駅は高架駅で、駅の東側を幹線道路である空港線が南北に走り、カインズ名古屋堀田店などの大型店舗が立地するほか、カーディーラーや銀行店舗などが立地しています。また、その上を名古屋高速3号大高線が走っています。
名鉄堀田駅から南に300メートルの場所には地下鉄名城線堀田駅があり、また、空港線には基幹バス1号系統も運行されており、名駅や栄、金山など名古屋市中心部へのアクセスがよく便利なエリアといえます。
この名鉄堀田駅の北側に駅直結で建っているのが公団住宅「堀田市街地住宅1号棟（堀田団地1号棟）」です。鉄骨鉄筋コンクリート造・地上10階建て、総戸数は144戸で1972年3月に完成し、築後50年が経過しています。
「堀田市街地住宅1号棟」の1・2階は店舗となっており、「パレマルシェ堀田店」が営業していましたが、2022年8月20日をもって閉店しています。
また、名鉄堀田駅の高架下には「堀田名店街」という飲食店やクリーニング店などのサービス店舗が入る店舗街もあったのですが2022年3月末までに閉店しており駅構内は閑散とした状況になっています。
この「堀田市街地住宅1号棟」を含む堀田団地について、UR都市機構は2021年度の団地再生事業等着手団地に選定し、建替えを行うことを公表しています。
ただ、建通新聞が報じているところによると、名鉄堀田駅から少し離れたところにあり、最も西側に位置する4号棟から建替える計画とのことです。
そうなるといちばん東側にある1号棟はいちばん最後に建替えられることになり、当面はこのままということになるのでしょうか。現時点で情報は明確になっていません。
現地の様子（2022年10月）
名鉄堀田駅と「堀田市街地住宅1号棟」です。駅に直結して建てられています。
南北に走る空港線とその上を走る名古屋高速3号大高線です。
「堀田市街地住宅1号棟」の1・2階に「パレマルシェ堀田店」がありましたが、閉店後、看板などは撤去されています。
名鉄堀田駅のホームから見る「堀田市街地住宅1号棟」です。名鉄堀田駅は2面4線の相対的ホームでよく急行が特急の通過待ちをします。
団地の建て替え事業に併せて鉄道高架の耐震補強工事も行われます。
改札口付近の様子。かろうじて自販機コーナーは残されています。
退店したクリーニング店。
パレマルシェ堀田店の2階に上がるためのエスカレーターも封鎖されています。
駅への入口付近の様子。
パレマルシェ堀田店の閉店を知らせる告知。
立入禁止の黄色いテープで封鎖されていますが、別に事件現場というわけではありません。
「堀田市街地住宅」の2号棟から4号棟は名鉄の高架南側、駅から少し西の方にいった場所に建っています。写真左側から2号棟、3号棟、4号棟です。いちばん西側（写真右側）の4号棟から建替えが行われるとのことです。
名古屋に市電が走っていたその昔、堀田には名鉄と乗換えできる停留所があったことから賑わっていたそうです。現在でも「堀田本町商店街」があり振興組合が活動を続けています。
こちらは地下鉄名城線の堀田駅。名鉄堀田駅から南に約300メートルの場所にあります。
周辺は工場も多くあります。名古屋を代表するメーカーのひとつであるブラザー工業が堀田周辺に本拠を置き、本社や工場のほか、病院やミュージアムもあり、ちょっとした企業城下町といった体を成しています。また、パロマやトヨトミといった大手メーカーも近くに本社を置いています。
名古屋市内のURは更新時期を迎え、今後建替えが増加か？
URは名古屋市内の地下鉄駅前などの一等地に公共施設などと複合用途の集合住宅を複数保有していますが、多くが、高度成長期の昭和40年代に建築され、築後50年を超えてきていることから更新時期を迎えています。
当ブログでご紹介したなかでは、千種区役所や中村区役所がいずれも建替えや移転する計画が進められています。
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このほか、個人的に気になっているのが、地下鉄東山線東山公園駅前のUR東山ビルです。
このビルも1階に入っていたスーパーマーケット「ヒバリヤフードフロント東山店」が2022年9月30日で閉店し、建替えられるのではないかといわれています。
このように名古屋市内各所のURで、計画が具体的に動き出しているもの、今後動き出しそうなものが複数あり、今後が楽しみです。
堀田のように棟数があると5年10年スパンとなるでしょうが、名古屋市内各所の駅前の風景が今後大きく変わっていきそうです。