名古屋市外・岐阜市

【JR岐阜駅前】2027年めど、130メートルのツインタワー建設へ!(その2)

前回の記事では再開発計画の概要などをお伝えしましたが、今回は岐阜駅周辺のタワーマンションや今回の再開発計画の対象となる街区の現在の様子などをお伝えしたいと思います。

岐阜駅周辺のタワーマンション

まず岐阜駅周辺のタワーマンションについて整理しておきましょう。

「岐阜シティ・タワー43」です。商業施設と住居の複合施設で2007年10月に完成しました。岐阜市でタワーマンション時代の先鞭をつけるとともに高さ約163メートルは岐阜県で最も高い建物です。

「岐阜スカイウイング37」です。写真にある東棟のほか、ビジネスホテル『ドーミイン』などが入る地上11階建ての西棟があり2012年9月に完成しました。上層階は「ザ・ライオンズ一条タワー岐阜」という分譲マンションになっており高さは約136メートルです。

「岐阜イーストライジング24」です。上層階には分譲住宅や賃貸住宅もありますが、サービス付き高齢者向け住宅や介護付き有料老人ホーム、特別養護老人ホームといった高齢者向け施設がメインとなっています。完成は2019年1月で、高さは約90メートルです。

岐阜駅からは少し離れますが柳ケ瀬地区で建設中の「ライオンズ岐阜プレミストタワー」です。高島屋南市街地再開発組合が施行する再開発事業で建設される「柳ヶ瀬グラッスル35」という再開発施設に設けられるタワーマンションで高さは約132メートル、2023年2月に竣工予定です。

再開発計画対象街区、現在の状況(2022年2月)

今回の再開発の対象となる街区の現在の状況です。

JR岐阜駅のペデストリアンデッキからの様子です。向かって右が中央東地区、左が中央西地区です。看板がゴチャゴチャし、雑然とした感があります。

「岐阜シティ・タワー43」の展望台から見た再開発街区です。駅前正面の角地というこれ以上ない好立地であることがわかります。

再開発の対象エリアを歩いてみましょう。まずは中央西地区から。

飲食関係のお店がテナントとして入っており営業していましたがそれ以外のお店はシャッターが閉じられたままです。

問屋街の内部はアーケードになっていますが、ほぼ全てのお店のシャッターが閉じられており寂寥感が漂っています。

金華橋通りの反対側から見た様子です。

続いて中央東地区です。

こちらも中央西地区と同じような状況ですが…。

中央西地区との最大の違いは、中央東地区は居酒屋などの飲食店が集積する玉宮通りに面していることです。再開発ビルには、街の「にぎわい」を創出する仕掛けとなるような施設の設置が望まれるところです。

岐阜では庁舎の高層化も進む

岐阜では岐阜市役所の新庁舎が完成し、2021年5月に開庁しています。それに負けじと?岐阜県も新庁舎の建設が進められています。

稼働を開始した岐阜市役所。高さは約85メートルです。そういえば、市長や副市長、議員だけが乗れるエレベーターの設置計画がありましたが、それが「特権エレベーター」と批判的に報じられて撤回に追い込まれるということもありました。

建設中の岐阜県の新庁舎。令和4年度中、すなわち2023年3月までの竣工を目指して工事が進められています。周囲には高い建物がないので21号線を走っているとかなり遠くからでも目立ちます。

今後も再開発の連鎖は続くか?

今回の2つの再開発によりJR岐阜駅前の風景は大きく変わることになります。しかし、岐阜駅前や柳ヶ瀬地区ではまだまだ細分化された区画に老朽化した建物が密集している街区が残っています。

上図は都市再生緊急整備地域の指定図です。こうして見ると駅前至近や大通り沿いなど条件のよい街区から再開発事業が進んでいっていることがわかります。大通りに面していない裏手の街区などでは容積率などの関係から今までの再開発のようにタワーマンションを建てて再開発の資金を賄うということも難しくなるのかもしれません。

今後も岐阜駅周辺での再開発の連鎖は続くのか、それとも今回の計画で沙汰止みになってしまうのか。

個人的には40万の人口を擁する県都の表玄関であり、名古屋まで最速20分という立地のポテンシャルから今後も再開発は続いていくものと考えていますが、果たしてどうなっていくのでしょうか。

-名古屋市外・岐阜市