2021年に新庁舎に移転した岐阜市役所の旧本庁舎跡地に十六フィナンシャルグループ(十六FG)が7階建ての複合ビルを建設することが明らかになりました。
岐阜市が「岐阜市本庁舎跡活用事業」において、公募型プロポーザル方式により本庁舎跡を活用する事業者を公募していましたが、6者応募があったうち、十六FGの提案が最優秀案として選定され優先交渉者となったものです。
2024年3月に契約を締結、2025年2月に工事が開始され、開業は2027年4月の予定です。
十六FGの提案内容の概要
十六FGは「ともに“#GIFU”の未来を創造する『16FGオフィス&パーク』」というコンセプトのもと以下の提案を行っています。
導入機能の概要
- 地域住民が利用可能な共有空間とグループのオフィスとの複合オフィスビル
- 上層部(4~7階)にオフィスを配置し、低層部(1~3階)には地域に開かれた共有空間を設け、地域住民と共用する場として開放
- 共有空間には、地域住民が気軽に集い、交流できる施設として、公開空地との一体的な利用により地域のイベント開催にも対応可能な多目的会議室、地域の企画展覧会の開催等が可能なギャラリー、市民の生活や活動をサポートするまちづくりサポート施設・起業支援施設等のほか、地域に開放されたラウンジ等を整備
- 1階の東西のパサージュ(通り抜け)空間と併せて、地域のにぎわいと交流の起点となるよう位置づけ
- 災害時には、一時避難場所を1階に設置
公開空地の概要
- 面積:10,900平方メートル 1階:[屋根下]4,000平方メートル [屋根下外]4,900平方メートル 2階:[屋根下]2,000平方メートル
- ビル内に設ける3つの大きな吹き抜け空間を利用し、1階と2階が一体となった立体的なランドスケープを形成する公開空地
- 緑(植栽等)と水(水盤)を配し、コンセプトの異なる“3つの庭”(緑・光・水)を整備するなど美しく居心地の良い滞留空間を創出
新設施設の概要
- 構造:地上7階・地下1階(鉄骨造、一部鉄筋鉄骨コンクリート造/免震構造)
貸付期間は49年11か月で、貸付料は420万円/月とのことです。高いのか安いのかよくわからないですね。
現地の様子(2023年7月)
旧本庁舎跡地の南東側からの様子です。JR岐阜駅から直線距離で約1.5キロメートルの場所にあります。
旧庁舎の解体では、作業中の火災で1か月にわたり工事が中断したり、不法投棄で逮捕者が出たり、作業中に外壁と足場が崩れたりとトラブル続きだったようです。やっとここまでこぎつけたという感じでしょうか。
道路を挟んだ向かいには十六銀行の今沢町支店があります。本部が移転してきたらこの支店は廃止になるのかもしれませんね。
解体工事は2023年いっぱいまで行われる予定です。
現在は、解体材小割・搬出、シートパイルの打設が行われています。
敷地内部の様子。庁舎は跡形もなくなりました。
こちらは岐阜市役所の新庁舎です。2021年5月に開庁しました。岐阜大学医学部跡地に建設された地上18階、高さ約85メートルの高層ビルです。
周辺には岐阜県内でしのぎを削る大垣共立銀行や岐阜信用金庫の支店もあります。
現在の十六FGの本部は名鉄岐阜駅の目の前にあります。高さはありませんが、ずっしりとした感じの建物です。
十六FGは名古屋市内にも立派なビルを所有しています。中区錦にある地上20階建て、高さ約88メートルの十六銀行名古屋ビルです。