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【岐阜県新県庁舎】高さ90mの展望ロビーに登ってきた!

岐阜県の5代目となる新庁舎が2022年12月に竣工、2023年1月4日に開庁しました。

4代目の庁舎は1966年(昭和41年)に竣工、老朽化が進んでいたことから、496億円の工事費と3年2か月あまりの歳月をかけて再整備が行われました。

新庁舎の20階にはだれでも利用できる展望ロビー(清流ロビー)があり、岐阜の街はもちろん、名古屋の超高層ビル群まで望むことができます。

展望ロビーを含め、新庁舎の様子を取材してきました。

前回記事(2022年6月)

岐阜県新庁舎の様子(2023年3月)

北東側からの様子です。右側の高い建物が行政棟(高さ106メートル)、左側の建物が議会棟(高さ32メートル)です。

旧庁舎の解体はまだ先で、現在は新旧の県庁舎が並び建っています。旧県庁舎もそれなりに大きな建物だったのですが、新庁舎はやはりそれ以上の存在感です。

写真右側の建物は岐阜県警察本部です。2006年1月に完成した鉄骨鉄筋コンクリート造11階建ての免震構造を採用した立派な建物です。その奥に旧県庁舎、新県庁舎が建ち並びます。

岐阜県庁の最寄り駅はJR東海道本線の西岐阜駅です。ただ、約1.4キロメートル離れていて歩くにはやや距離があります。コミュニティバスなどが運行されていますが本数は多くはありません。このほか、JR岐阜駅や名鉄岐阜駅からのバス便も運行されています。

そうはいっても、車社会の岐阜では来庁者のほとんどがマイカー利用なので広大な駐車場が併設されています。職員用の立体駐車場も近くにあります。

県庁の向かいには公園(ぎふ結のもり)も整備されました。災害時に活用できるマンホールトイレやかまどベンチなどが供えられた広い公園となっています。

庁舎の中に入ってみましょう。

県産の木材がふんだんに用いられたエントランスホールです。奥には最新鋭のオフィスビルで見かけるようなセキュリティゲートがあり、一般の来庁者が立ち入るには入庁手続きが必要です。※一般の来庁者が立ち入れるのは1~3階と20階です。

1階にはコンビニエンスストア(ファミリーマート)があります。

県産品が展示されている「GALLERY GIFU」です。

美濃焼や和傘など岐阜の伝統的な工芸品が展示されています。

吹き抜けの開放感あふれるロビー。ヒノキを使ったルーバーが目を引きます。写真の右側奥には500人収容の「ミナモホール」があります。2022年12月の竣工時には、デザインアドバイザーを務めた隅研吾氏の講演会も開かれました。

2階には食堂があります。来庁者も利用できます。

金融機関は大垣共立銀行と十六銀行という岐阜県内のみならず愛知県でもバチバチやりあう2行が入っています。過去には県の指定金融機関の座をめぐっていろいろありました。

エレベーターで20階に向かいましょう。

20階に着きました。展望ロビーのほか、会議室があります。

期待以上の素晴らしい空間です。

ここでも木材が多用されています。モザイク状の床のデザインが印象的です。

3月4日に完成したばかりの「柳ケ瀬グラッスル35」をはじめ岐阜市中心部の超高層ビルの奥には岐阜城をいただく金華山がそびえます。

名古屋の超高層ビル群も望むことができます。600mmとかの超望遠レンズを持ってくればいい写真が撮れるかもしれません。私はそんなレンズ持っていませんが。

西方向の展望。長良川の水面が輝きます。その奥の養老山地には雲がかかっています。

同じく西方向の展望です。旧県庁舎と岐阜県警察本部、その向こうの大きなビルは岐阜県の公共施設であるOKBふれあい会館です。

キッズスペースなども設けられています。喫茶・軽食スペースなどもあるといいなと思いました。

新庁舎の模型も置かれていました。模型上では旧庁舎は撤去?されています。

素晴らしい庁舎だが、残念な点も…

20階の展望ロビーは素晴らしい空間で、令和の時代にふさわしい庁舎だと感じました。

しかし、残念な点もありました。ひとつは庁舎の閉鎖性です。

一般の来庁者が入れるのは1~3階と20階のみで、その他の執務スペースは入庁手続きが必要です。

県庁自体は会社でいったら本社のようなもので、窓口業務は各地に置かれた出先機関である県事務所が行いますし、セキュリティ強化という面ではやむを得ないのかもしれませんが、一般市民を締め出しているような感じがしないでもなく、やはり閉鎖的な印象を受けてしまいます。

もうひとつはせっかくの素晴らしい展望台に入れる曜日と時間帯です。

展望台に入れるのは庁舎の開庁時間である平日の午前7時30分から午後5時45分までです。したがって、土日祝は入れませんし、冬場はともかく、夏場は明るい時間に閉まってしまいます。

東京都庁や群馬県庁の展望室は休日も入れるようですし、警備の問題などもあるにせよ、親しみやすい県庁舎という点では休日にも是非入れるようにしていただきたいものです。

また、例えば長良川の花火大会があるようなときは抽選でもいいので開放してもよいのではないでしょうか。 せっかくの素晴らしい空間なので、多くの人が利用しやすいような運営がされるといいですね。

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