栄地区

【中日ビル】現在の建設状況・2022年7月 最上部のホテル部分まで躯体の構築が進捗!

名古屋市中区栄4丁目で2023年7月末の完成を目指し建設が進められている中日ビル。鉄骨建方工事が順調に進捗しており、最上部のホテル部分まで鉄骨の躯体が組み上がってきました。

栄を歩くたび、成長するわが子を愛でるように中日ビルの成長を見守っていますが、前回記事にしたのが5月でしたので、2か月ぶりに記事にしたいと思います。

前回記事

「中日ビル」の概要

現在建設中の土地に以前建っていた(旧)「中日ビル」は正式名称を「中部日本ビルディング」といい、「中日ビル」は愛称でした。現在建築中の新ビルの正式名称は「中日ビル」であり、旧ビルの愛称が新ビルの正式名称として引き継がれることになりました。

その(旧)「中日ビル」は、名古屋・栄のランドマークとして、1966年(昭和41年)に開業、地下鉄栄駅に直結した抜群の利便性と、劇場、文化センター、飲食店、ショッピング街、催事場・宴会場、全国物産観光センターなどを持つ多目的なビルとして多くの人々に愛されてきましたが、新ビルへの建替えのため、惜しまれつつ2019年3月末に閉館しました。

出典:中部日本ビルディング株式会社

その後、2019年4月から解体が行われ、2020年2月に新ビルの建設工事が着工されました。

中日ビルの事業主体は?

中日ビルの土地は中日新聞社が所有しています。新ビルの事業主体は中日新聞社の100%子会社である中部日本ビルディングです。

中日新聞社は、「栄広場再開発・(仮称)錦三丁目25番街区計画」の事業グループにも名を連ねており、栄地区の再開発に地元企業としてコミットしていることがわかります。

中日ビルのフロア構成は?

旧ビルは、劇場をはじめとしてさまざまな用途のごちゃまぜ感がありましたが、新ビルも多彩な用途となる計画です。

ただ、旧ビルにあった中日劇場クラスの劇場は新ビルでは設けられず、600席の多目的型のホールに留まる一方、旧ビルにはなかったホテル(ロイヤルパークホテルズ)が新ビルでは設けられます。

出典:(仮称)新中日ビル新築工事着工について ※クリックで拡大します

フロア構成の断面図です。地下4・5階にDHCとあるのはDistrict Heating and Coolingの略で地域冷暖房施設の設備が設けられます。

地下2・3階は駐車場で総収容台数は214台、うち店舗用は92台です。

地下1階から3階は物販・小売店舗を主体とした商業施設、4・5階は集客・来店型のオフィス、6階は多目的ホール、7階には飲食店舗や屋上広場が設けられます。ここまでが低層部としてフロア面積の広い基壇部となっており旧ビルを模した造りになっています。

8階に機械室が設けられ、9階から22階がオフィス、23階にも機械室が設けられ、24階から32階がホテル、33階が設備スペースとなります。

中日ビルの概要は以下のとおりです。鉄骨造(一部鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造)、地下5階地上33階建て、高さ158.877メートルのビルが建設されます。

名称中日ビル
敷地の地名地番名古屋市中区栄4丁目101番ほか
用途事務所、ホテル、店舗、駐車場
構造鉄骨造、鉄骨鉄筋コンクリート造、鉄筋コンクリート造
高さ158.877m
階数・棟数地上33階 地下5階 1棟
敷地面積6,862.35㎡
建築面積5,952.71㎡
延べ面積117,267.00㎡
建築主中部日本ビルディング
設計者・工事施工者竹中工務店
プロジェクトマネジメント支援三菱地所
コンストラクションマネジメント三菱地所設計
出典:(仮称)新中日ビル新築工事着工について

北西側からのパースです。当初7階部分に旧ビルにもあった回転式の展望レストランが再現される計画がありましたが、変更され展望スペースが設けられます。

出典:(仮称)新中日ビル新築工事着工について

南西側からのパースです。

現地の様子(2022年7月)

ラシックから望む中日ビル。躯体の上部が久屋大通側に寄ってスリムになっているのがわかります。この最上部がホテルになります。

南西側からの様子。白い格子状のカーテンウォールも20階あたりまで達していて久屋大通公園の緑の芝生と青空(この日は雲が多かったですが…)にとても映えます。

西側のミツコシマエヒロバスからの様子。広い久屋大通公園のおかげで超高層ビル特有の圧迫感が軽減されるような気がします。

大津通の西側歩道からの様子です。手前に見える仮囲いは栄広場再開発(仮称・錦三丁目25番街区計画)です。この場所には高さ211.7メートルの超高層ビルが建設されます。写真右側の三越も高さ180メートルの超高層ビルに建て替える構想があり、将来的には久屋大通と広小路通をはさんで3棟の超高層ビルが建ち並びます。

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広小路久屋西交差点付近からの様子。すでに存在感バツグンです。

北西角の部分は荷上げのためのスペースとなっています。最終的にはこの部分も鉄骨が組まれることになります。

上部に少し様子の異なる骨組みがあります。平面図を見るとおそらく設備スペースになるものと思われます。

最上部のアップ。27~28階あたりの鉄骨の組み立てを行っているようです。

南東側からの様子。背面も手を抜くことなく白い格子状のカーテンウォールが映えています。

南西側からの様子。駐車場へは南側の道路から進入することになります。

コンクリートミキサー車が構内に入るためゲートが開いていました。

この場所は地下駐車場出口、荷さばき車両出口、タクシー出入口になるようです。

資材を積んだトラックは北側の広小路通から構内に入ります。そのたびに車と人を停めて誘導します。車通りも人通りも多い場所なので苦労が多そうです。

ゲートが開いたので、すかさず写真に収めます。周囲を歩く人には上のほうを眺める人も多く、栄の新たなるランドマークの出現に多くの人が関心を寄せているのではないでしょうか。

秋口くらいには上棟か?

順調に成長を続ける中日ビル。このペースで躯体の構築が進めば秋口くらいには上棟しそうです。

完成まであと1年となりました。当ブログでは引き続き中日ビルの成長の軌跡を追っていきたいと思います。

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