2018年6月末に閉店した「丸栄」跡地に建設中の暫定商業施設の工事が進み、外観が現れてきました!
どんな商業施設ができるのでしょうか? 情報をまとめてみましたので現在の現地の様子と交えてお伝えします。
丸栄跡地に建設中の暫定商業施設の概要
まず立地をみてみましょう。名古屋を代表する繁華街である栄の一等地に建設中です。
事業主体は?
今回の暫定商業施設の事業主体は興和です。この興和という会社、最近ではプロ野球中日ドラゴンズの本拠地であるナゴヤドームのネーミングライツ(命名権)を取得し自社が販売する「バンテリン」の名を冠し「バンテリンドーム ナゴヤ」とするなど医薬品メーカーとしての面が一般的には有名ですが、繊維・機械・建材などを手がける専門商社としての機能を有するとともに丸栄や名古屋観光ホテルの親会社であったり、現在建て替え中のホテルナゴヤキャッスルの筆頭株主であったりと地元財界でも重要な地位を占めています。
施設の管理・運営は大和ハウスグループの大和ハウスリアルティマネジメントが行います。なお、同社は旧大和情報サービスが旧ダイワロイヤルを吸収合併し、2021年10月1日より新社名となったものです。
なぜ「暫定」なの?
当ブログでは、丸栄跡地に現在建設中の商業施設を「暫定」としています。これは、興和が将来的に丸栄跡地と同地と広小路通りを挟んで北側に位置する栄町ビルやニューサカエビルの敷地などと一体として大規模な再開発を計画していることから、今回の商業施設はそれが行われるまでの一時的なものと考えられるからです。ただ、一体的な再開発を進めるためには北側での他の地権者との協議をまとめる必要がありますし、栄地区では、中日ビルの建替えに始まり、栄広場の再開発や三越の建替え計画など、今後2030年ごろにかけて競合となりうる大規模な再開発計画が目白押しで興和の計画が順調に進むかは未知数です。したがって、当面は暫定商業施設の運営が継続される可能性もあるのかもしれません。
どんな建物が建築されるの?
暫定商業施設の正式名称はまだ明らかになっていません。一部報道では「丸栄」の屋号を復活させる案もあるとのことです。
商業施設の概要は以下のとおりです。
名称 | (仮称)丸栄百貨店不動産再開発 ※大規模小売店舗立地法に基づく新設の届出に記載のもの |
所在地 | 名古屋市中区栄三丁目 301番 1 ほか38筆 |
敷地面積 | 4,880平方メートル |
延床面積 | 10,978平方メートル |
店舗面積 | 4,755平方メートル |
いつオープンするの?
2021年7月28日に届出がされた大規模小売店舗立地法に基づく新設の届出では大規模商業施設の新設をする日が2022年3月29日とされています。当初、2020年の春にはオープンとされていましたが、コロナ禍の影響などもあり大幅に遅れてオープンすることになります。
現地の様子(2021年11月)
北東側からみた暫定商業施設のファサード(正面デザイン)です。暫定的な建築物であることから華やかとまではいえないものの無難にまとまった感じです。
北西側の状況です。地下街(サカエチカ)への出入口(S西1出入口)があることから少しセットバックした形になっています。
上記部分のアップです。基台っぽい造りとなっているので電飾看板などが設置されるのかもしれません。
南西側のプリンセス大通りからみた状況です。2階以上の部分に窓はなく万が一の場合に消防隊が出入りする非常用の進入口のみです。1階部分はまだ仮囲いに覆われているため詳細はわかりませんが、プリンセス大通側に面する形で店舗が設けられるのでしょうか。
南東側の伊勢町通りからの状況です。新たに出現した商業施設に興味津々なのか、通行人が工事用の看板に見入っています。写真にある開閉扉の部分ですが、この部分が完成後車両出入口になるようです。伊勢町通りは北行きの一方通行なので、こちら側の部分が車両出口となり、反対側のプリンセス大通りが車両入口となるのかもしれません。駐車場は主に屋上部分に84台分設けられます。
最後に
今回は、工事が進み外観が現れた丸栄跡地の暫定商業施設の状況をお伝えしました。開業は2022年の春なので今後入居するテナントなどの内容も明らかになっていくものと思われます。今後も当ブログで最新の状況などをお伝えしていきたいと思います。