名古屋市中村区の三菱重工岩塚工場跡地で東海地方最大級となる巨大物流施設「ロジポート名古屋」の建設が進められています。
前回の取材が4月でしたので約5か月が経過しました。この間、躯体の構築工事が進められ巨大な鉄骨の構造物が出現し、現場は迫力を増しています。現在の様子をお伝えします。
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ロジポート名古屋の概要
「ロジポート名古屋」は名古屋駅から南西方向に約4.8kmの名古屋都心部に近接する中村区岩塚町で建設が進められています。この場所には、航空機用エンジンの鋳鍛造部品などの産業用機械を製造していた三菱重工の岩塚工場がありましたが、研究開発などの一部の機能を残し別工場に移管されたことにより閉鎖され、2021年に解体されています。
名古屋高速5号万場線「烏森IC」から約2.2km、地下鉄東山線・JR関西本線・近鉄名古屋線の3線が乗り入れる「八田」駅から徒歩8分にあります。
規模についてみると敷地面積は約15.7万平方メートル、延床面積は35.5万平方メートルで4階建ての複数のテナントが入居するマルチテナント型の物流施設となります。大都市の中心部に近いエリアにこれだけの規模の物流施設が建設されるのは珍しいケースといえます。
事業主体は、ラサール不動産投資顧問、東急不動産、NIPPOの3社が共同で出資する特定目的会社(SPC)です。
施設概要は以下のとおりです。
施設名 | ロジポート名古屋 |
所在地 | 愛知県名古屋市中村区岩塚町字高道1他(地番) |
敷地面積 | 157,042.27㎡ (約47,505坪) |
延床面積 | 355,109.45㎡ (約107,420坪) |
構造 | 鉄筋コンクリート造、一部鉄骨造、地上 4階建、制震構造 |
用途 | マルチテナント型物流施設 |
着工 | 2022年 2 月 1 日 |
竣工 | 2023年 7 月31 日(予定) |
設計監理監修 | 株式会社日立建設設計 |
設計施工 | 清水建設株式会社 |
施主 | 名古屋プロパティー特定目的会社 |
完成予想図です。あまりピンとこない大きさです。
現地の様子(2022年9月)
南西側、第2ゲート付近の様子。クレーンが林立しています。
内部の様子が伺えます。この部分も最終的には4階まで積み上がるものと思われます。
低層部は鉄筋コンクリート造で足場をがっちり固めています。かつ制震構造も採用されています。
全体を俯瞰できる場所からの様子。3階くらいまで積み上がっている部分が2か所あり別々の棟のように見えますが、最終的には全体的に4階まで積み上がるものと思われます。
これだけクレーンが林立していれば躯体の構築も早そうです。
周辺では宅地分譲も多く行われています。地下鉄駅を利用でき、スーパーマーケットも複数あることから便利な立地といえるでしょう。
北西側、第1ゲート付近の様子。
北側からの様子。こちらからみると建物の長大さがわかりますが写真には収まりません。
これだけ大規模な現場ですので複数の工程が同時並行で行われています。
南西側の様子。丸みを帯びた部分はトラックが通るランプウェイになるのでしょうか。
ランプウェイのようなランプウェイでないような…。
躯体構築の進捗率はまだ2~3割といったところでしょうか。それでもこの迫力です。最終的にはどのような形になっていくのでしょうか。定期的にウオッチしていきたいと思います。