書評

【書評】『あいちプロジェクトブック2030』(KADOKAWA)

当ブログをご覧いただいている方は、名古屋を中心とした都市開発に興味を持たれている方が多いと思いますが、そういったみなさま方に是非読んでいただきたいムック本が発売されましたのでご紹介したいと思います。

『あいちプロジェクトブック2030』という書籍名で、愛知県の協力のもと角川アスキー総合研究所が取りまとめ、2022年4月19日にKADOKAWAより発売されました。

どんな内容の本なの?

ジブリパークや第20回アジア競技大会、リニア中央新幹線などのビッグプロジェクトを含め、2030年までに愛知県内で進められるプロジェクトを紹介する書籍です。

巻頭には、大村愛知県知事とCBCから独立してフリーとなった石井亮次アナ、SKE48の須田亜香里、BOYS AND MENの水野勝という、この地方ではある意味“おなじみの”メンバーによる座談会が掲載されています。

大阪出身の石井アナが「名古屋へ来て栄エリアを中心に仕事をしているので、やっぱり栄に対する愛着はものすごくある。今回、栄に新しいホテルが建ったり、中日ビルも建て替えると話題になるのも興味深い」と語っています。東京はもとより出身地である大阪でも顔を売りつつある石井アナ、今後も名古屋愛を持ち続けていてほしいものです。

また、大村知事がトピックスのひとつとして挙げている「STATION Ai」の整備は個人的にはカバーの範囲外でした。Park-PFIと併せて大きく変わる鶴舞公園、あらためて注目すべきだと認識を新たにしました。

プロジェクト紹介では2030年ごろまでの愛知県内のプロジェクトがテーマ別に掲載されています。

やはり最初に取り上げられているのは2022年11月のオープンが決定しているジブリパークの話題です。ページ数がもっとも割かれており、施設の紹介などとともにジブリパークの監督を務める宮崎吾朗氏のインタビューも掲載されています。

2つ目の「愛知の産業、新ステージへ」というチャプターでは、さきほどの「STATION Ai」について詳しい解説が載っています。製造業が盤石で保守的な土地柄ゆえ、起業する人が少ないイメージがある愛知県ですが、スタートアップを強力に支援する施設の出現はこういった概念をも変える可能性を秘めています。

その次には名駅と栄のプロジェクトが紹介されています。栄で計画されている各プロジェクトがその数や規模において名駅と伍する状況になっていることがあらためて確認でき感慨深いものがあります。

そのほか、名古屋の都市開発ファンとしては見逃せないプロジェクトが網羅的に掲載されていますし、綴じ込み付録の大マップも各プロジェクトの位置関係を把握でき必見です。是非手に取ってご覧になられてはいかがでしょうか。

本書の構成

主な構成 内容
座談会 テーマ:大村秀章知事と語る愛知県の未来
メンバー:大村秀章愛知県知事、石井亮次(フリーアナウンサー)、須田亜香里(SKE48)、水野勝(BOYS AND MEN)
プロジェクト紹介 以下の12テーマ別にプロジェクトを紹介
1.ジブリパークがやってくる!
2.愛知の産業、新ステージへ
3.スーパー・メガリージョンの中心は名古屋駅に!
4.栄の大逆襲となるか!?
5.国際MICE都市愛知へ
6.世界に向けた文化の発信
7.アジア競技大会を契機にスポーツ王国愛知へ
8.Wネットワーク交通網が愛知の強みに
9.未来の都市戦略
10.まちのリノベーションが始まる!
11.災害への備え
12持続可能な愛知の実現
まだある!県内各地での取り組み
県・市町村DATA 県や市町村の基本情報(人口・面積等)を掲載
付録 B2サイズの貼付付録で、表面はMAP・裏面は年表
出典:愛知県「書籍『あいちプロジェクトブック2030』の発行について」

書籍情報

ISBNコード ISBN978-4-04-897071-6
Cコード C9476
書名 あいちプロジェクトブック2030
発行 株式会社角川アスキー総合研究所
発売 株式会社KADOKAWA
判型 A4判フルカラー
ページ数 100ページ+貼付付録
本体価格 1,400円(税別)
発行日 2022年4月19日初版発行

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