他都市編・札幌市

【他都市編】札幌駅周辺の再開発がすごい!

当ブログは「なごや・あす・まちBLOG」という名称で名古屋市を中心とする名古屋都市圏の情報を中心にお伝えしていますが、時には趣向を変えて他都市の話題も取り上げたいと思います。

第一弾は札幌市です。先日、所用で出向いた際、札幌駅周辺の様子を見てきました。

2030年度に予定されている北海道新幹線の札幌延伸を控え、札幌駅周辺では大規模な再開発計画が目白押しです。順番にご紹介しましょう。

(仮称)札幌駅交流拠点北5西1・西2地区市街地再開発事業

札幌駅の南口に隣接する北5西1・西2地区で実施が検討されている再開発事業です。ビッグカメラなどが入る商業施設「エスタ」と札幌バスターミナル跡地に高さ約245メートル、延べ面積約38.9万平方メートルの超巨大なビルが建設されます。

公表されているパースです。左側が現在の札幌駅のシンボル「JRタワー」です。高さは173メートルで2003年に開業しました。再開発ビルの高さは245メートルでJRタワーをはるかに凌ぎます。名古屋でいうと「大名古屋ビルヂング」(高さ174.7メートル)と「ミッドランドスクエア」(高さ247メートル)の高さの差とほぼ同じです。

断面計画図です。タワー部分は業務・宿泊施設となり、宿泊施設にはマリオットの最上級ブランドのホテルが入居する予定です。

現地の様子です。手前の駐車場部分と奥に見える「エスタ」の土地が一体として開発されます。どれだけ巨大な建築物になるのか、あまりピンときません。

再開発ビルのアトリウム空間からは発着する北海道新幹線を眺めることができるようになります。ビルの中から新幹線を眺められる、全国的に見ても極めて珍しい空間になるのではないでしょうか。実現が楽しみです。

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(仮称)札幌駅南口北4西3地区第一種市街地再開発事業【ヨドバシカメラ】

こちらも札幌駅南口正面というこれ以上ない好立地で計画されている再開発事業です。

西武百貨店札幌店跡地を含む北4西3地区でヨドバシカメラが主体となって進められています。ビルの高さは約200メートル、延べ床面積は約21万平方メートルで商業施設、オフィス、ホテル、駐車場などで構成されます。

パースです。低層部の丸みを帯びたデザインは東京・秋葉原や大阪・梅田などのヨドバシカメラの店舗を彷彿させます。また、上層部を含めたトータルのデザインも2019年11月に梅田にオープンした「リンクス梅田」と共通性を感じます。

断面計画図です。「リンクス梅田」では上層階は全て大型ホテル「ホテル阪急レスパイア大阪」となっていますが、札幌の計画ではオフィスとホテルの複合用途となっています。入居するホテルのブランドは現時点でわかっていません。

南西側から見た現地の様子です。広大な駐車場部分にはかつて、西武百貨店札幌店が建っていましたが閉店後更地となり、ヨドバシカメラが土地を取得していたものの長期間更地のままとなっていました。

札幌駅側、北東方向からの様子です。北海道銀行の建物などが建っていますが、これらも取り壊され、一体として再開発されます。

名古屋ではヨドバシカメラは栄の松坂屋南館にテナントとして入居しています。ヨドバシカメラは名古屋に開発用地を持っていないため、同社が主体となって再開発事業を行うことはないと思われますが、近未来に想定される松坂屋再開発においてデベロッパーとしての機能を高めるヨドバシカメラがなんらかのかかわりを持つのかについては気にしておいてよいのかもしれません

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北8西1地区第一種市街地再開発事業【ONE札幌ステーションタワー】

札幌駅に降り立つと目につくのはタワーマンションの多さです。札幌駅周辺には北口の「D‘グラフォート札幌ステーションタワー」(高さ約143メートル)をはじめとして高さ100メートル以上のタワーマンションが複数建っています。

現在、札幌駅北口から約200メートルの場所で進んでいるのが「北8西1地区第一種市街地再開発事業」です。高さ約175メートル、地上48階・地下2階建てのタワーマンションを主体としたA棟、高さ約50メートル、地上14階・地下1階建てのホテルや店舗から成るB棟の2棟が工事中であり、2023年12月に完成予定です。

高さ175メートルは道内一の高さのタワーマンションとなるほか、「北5西1・西2地区」や「北4西3地区」の建物が完成するまでは、JRタワーを凌ぎ、道内一高いビルとなります。

現地の様子です。工事は20階以上まで進んでいます。奥に見えるのは札幌法務局などが入る札幌第1合同庁舎ですが、すでにこの建物の高さを越えようとしています。

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(仮称)札幌北1西5計画【旧北海道放送本社跡地】

旧北海道庁赤れんが庁舎のある街区の南側でNTT都市開発が進めている計画です。旧北海道放送(HBC)本社跡地に高さ116.6メートル、地上26階・地下2階建ての北棟と7階建ての南棟の2棟のビルが建設され、2024年2月に竣工する予定です。

パースです。右側にはNTT都市開発が所有する「アーバンネット札幌ビル」があり、同社はほぼ隣接地で新たなオフィスビルを建設することになります。この構図は、「アーバンネット名古屋ビル」と「アーバンネット名古屋ネクスタビル」の関係に似てなくはありません。

北棟低層部には店舗・アトリウム・テナント専用ラウンジ等、中層部は賃貸オフィス、高層部には国際的なホテルチェーンの誘致を計画しているとのことです。ホテルのブランドが気になるところです。

現地の様子です。左側に少し写っているのがHBCの現在の本社です。ちなみにHBCはTBS系です。2024年2月の竣工とのことですが、まだ工事が本格化している様子はありませんでした。

googlemapです。

変貌を遂げる札幌に要注目!

今回は札幌駅周辺で高さ100メートルを超えるような代表的な再開発計画を4か所ご紹介しましたが、大通やすすきの周辺でも大規模な再開発事業が複数計画されています。

現在の札幌の勢いは2010年代初頭に名古屋駅周辺で複数の大規模な再開発計画が顕在化したころのことを思い出させます。名古屋では駅前に超高層ビル街が出現したことで街の洗練度が増したように、札幌でも同様のことが起ころうとしているのではないでしょうか。

北の大都市の変貌に今後も要注目です。

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